![インタビューに応じたのん、片渕須直監督](https://eiga.k-img.com/images/anime/news/110156/photo/ffdf25ef4ff98240/320.jpg?1576812883)
インタビューに応じたのん、片渕須直監督
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2016年11月12日に公開された劇場アニメ「この世界の片隅に」。片渕須直監督が、こうの史代氏の同名漫画を映像化した同作は、公開から1日も途絶えることなく3年以上もロングラン上映を記録した。最終的に1133日にもわたって映画が各地の映画館をめぐったように、片渕監督、主人公すずを演じた女優のんも歩みを止めることはなかった。片渕監督は取材とアニメーション制作を続け、のんは多数の作品に出演しながらも心の片隅には「離れたところにいても、すずさんは同志」という思いがあり、それぞれの場所から作品に寄り添ってきた。
そして「この世界の片隅に」公開から3年、250カットを超える新場面を追加した「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が完成。片渕監督が、「前作で描いた戦時中の時代が、皆さんから自分たちに隣り合わせなものとして受け止めてもらえるようになったからこそ、今作ではすずさん個人の心の物語にまで踏み込んでいけるようになった」と噛みしめる通り、のんが「さらに意味深いものになった」と熱弁する通り、前作からの“歩み”には意味があった。「この世界の片隅に」アニメ化企画が始動した2010年からはじまった“すずさんとの縁”は、“さらにいくつもの場所”へと広がっていく――。(取材・文/編集部、写真/堀弥生)
「この世界の片隅に」は、第2次世界大戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前向きに生きようとする女性すずの日常を丹念に描いた。新たなエピソードが追加された今作「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」は、すずと遊郭の女性リンの交流、すずの夫・周作とリンの関係などが明かされ、登場人物たちの心の葛藤が浮き彫りになる。
“それぞれの3年間”を経て、アフレコで“再会”
――今作公開までの3年間、作品とどのように向き合ってきたのでしょうか。
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(C)2019こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
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片渕監督 僕に関して言うと、作業はずっと続いていたので、ずっとすずさんと一緒にいた、すずさんのことを考えながら今日まできたような感覚です。「ずっと」という意味では、2010年から作り続けているので「9年4ヶ月の間すずさんと一緒にやってきたな」という感じですね。
のん 前作の公開後、舞台挨拶などで監督のお話を聞く機会がたくさんありました。そのなかで監督が「すずさんが生きていたら、今年92歳なんだ」「みんながすずさんのことをひとりの人間として“さん付け”で呼ぶのがすごくうれしい」とおっしゃって。それ以来「すずさんは、同志みたいな、仲間みたいな存在なのかもしれないな」という気がしています。他の作品で違う役に集中していても、「離れたところにいても、すずさんは同志」という確信があるというか。
――それぞれの立場から“すずさんとの関係”を築いてきた3年間だったのですね。そういった期間を経て行われた、今作のアフレコ(2019年7~10月に実施)はいかがでしたか? 前作のアフレコは、のんさんが監督を「質問攻めにした」と発言されていましたが、今回はスムーズに進んだそうですね。
のん 前作のアフレコ後、完成した作品を見たり、舞台挨拶や取材で監督の話を聞いたりするなかで「(アフレコで)監督がおっしゃっていたことは、こういうことだったんだ!」というすり合わせができたんです。そして、監督との関係や信頼も高まっていたので、今回のアフレコは安心感がありました。前作は、「声だけで演じて表現する」ということに慣れない、監督とも「はじめまして」という状況で演じたので、「どういう風に考えたらいいんだろう」とくみ取ろうとしていましたが、今回は監督の演出を受け止めながら演じることができました。
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(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
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片渕監督 3年前は、マイクテストが終わった後に「すずさんはどういう人なのか、もう少し話を聞きたい」とのんちゃんに言われて。その時話したことが、ここへ来て生きてきたなと感じています。その時は、「すずさんは、“表から見えているのとは違うすずさん”が床下みたいなところにいて、そのすずさんが一生懸命何かをしようと思うのだけど、その思いは口から出てこないで“絵を描く”という行動として出てくるんだよ」と話したんです。そしたら、のんちゃんが「すずさんが“右手で絵を描く”ということを一番期待してくれている人がリンさんなんですね」と言って。その瞬間、いろんなものがつながったような気がして。あの瞬間があったからこそ、今回、すずさんのなかに「リンさんがどれくらい大事な人なのか」ということを表現できたような気がします。
――3年前の言葉が今作につながったわけですね。今回のアフレコでもそういった話をされたのでしょうか。
片渕監督 今回はあらためた説明はしませんでした。説明しないでも、のんちゃんが自分のなかで組み立ててきたもの、「こういうことなんですね」と持ってきたものが大正解だったんです。
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December 20, 2019 at 07:00PM
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