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外国語映画で初のアカデミー作品賞 韓国「パラサイト」監督「時代に導かれるように撮った」 - 毎日新聞 - 毎日新聞

インタビューに答える映画監督のポン・ジュノさん=東京都渋谷区で2019年11月6日、長谷川直亮撮影

 映画の歴史に新たな一ページが刻まれた。9日(日本時間10日)に開かれた米アカデミー賞の授賞式で、韓国映画「パラサイト 半地下の家族」(ポン・ジュノ監督)が作品賞を含む今回最多の4部門を受賞した。英語以外の外国語映画が作品賞を受賞するのは初めて。日本公開を前にポン・ジュノ監督にインタビューした際のやりとりを振り返り、作品に込めた思いや、アカデミー賞への思いを振り返った。【井上知大】

 「パラサイト……」が受賞したのは、作品賞、監督賞のほか、脚本賞、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)の4部門。アジア人監督の監督賞受賞は、アン・リー監督以来2人目。

 授賞式で監督賞に選ばれ、壇上に上がったポン・ジュノ監督は「私が若い頃、映画の勉強をしていた時に肝に銘じていた言葉があります。『最も個人的なことは最もクリエーティブなことだ』です。これは偉大なマーティン・スコセッシ監督の言葉です」とあいさつ。会場はスタンディングオベーションで沸いた。同部門に映画「アイリッシュマン」でノミネートされ来場していた巨匠、スコセッシ監督へのリスペクトを込めたスピーチは、作品と共にハリウッド関係者たちの心をつかんだ。

 「パラサイト……」に登場するのは、何をするにも不便な半地下住宅で暮らす、4人家族のキム一家。ある日、長男が、高台の豪邸に住む裕福なパク一家の家庭教師として働き始めたことから巻き起こる騒動を描く。コメディータッチだが、背景や登場人物のセリフに現代社会への風刺が盛り込まれている。

 2009年の第81回アカデミー賞で外国語映画賞(現国際長編映画賞)を受賞した「おくりびと」の滝田洋二郎監督は「(「パラサイト……」は)外国作品への門戸を広げさせた。心からお祝い申し上げたい。映画は、英語圏ではない韓国の、いい意味でローカルな内容だった。それが世界に通用した意義は大きい。映画とは、世界中のどこで見られてもローカルで個人的なもの。日本の若い作り手たちは『自分で物語をしっかり作れば認められる』と勇気づけられるはず」と賛辞を贈った。

 以下に日本公開を前に毎日新聞のインタビューに答えた際のやりとりを再掲する。映画のテーマである格差の問題について「この映画は、資本主義時代における普遍的な物語。むしろ、この問題を取り上げない方が違和感がある」と述べ、アカデミー賞については「自信があるかって? それは選ぶ人たちに聞いてください(笑い)」と答えていた。

格差問題「取り上げない方が違和感がある」

 ――作品では「貧富の差」といった「格差」が大きなテーマになっていますね。

 ◆今、日本も韓国も、そして全世界的に格差の問題があります。この映画は、資本主義時代における普遍的な物語。むしろ、この問題を取り上げない方が違和感がある。創作者は時代に反応し、その時代を映そうとするもの。今はこの問題にフォーカスを当てざるを得ない。ジョーダン・ピール監督の「アス」や、イ・チャンドン監督の「バーニング 劇場版」という作品の中にも、お金持ちと貧しい人が出てくる。ものづくりに携わる人間にはこうした問題が目に入るし、時代に導かれるように撮ったのです。

 ――直近のベネチア国際映画祭では「ジョーカー」(トッド・フィリップス監督)が最高賞の金獅子賞を獲得し、その後大ヒットしている。米アカデミー賞などで競合するかもしれないが、「ジョーカー」もまた、…

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